「ねえ、マリモ」(「いぬのえいが」より)――これで泣ける人を犬好きと呼ぶのか



「いぬのえいが」

犬をテーマにした11篇のオムニバス映画。
そのうちの1篇「ねえ、マリモ」は、家族同然に育った愛犬・マリモを亡くした少女(宮崎あおい)が、彼女との思い出を回想する物語だ。




以下、ネタバレありの感想。
これは泣けるのか?
犬を飼っている人なら泣けるのだろうか?

これで泣ける人間を犬好きと呼ぶのなら、ろくな人種じゃねえな、と思う。

字幕の台詞がくどいとか、泣かそうとする意図が見え見えであざといとか、宮崎あおいの全盛期はとっくの昔に過ぎ去ったとか、そんなことはひとまず置いといて、問題はラストシーンだ。

ベタだなあ、とは思いつつも、そこまではそれなりに観れた。
ベタな話も別に嫌いじゃない。

しかし、最後の最後。
少女が死んだマリモに呼びかけて、映画は終わる。
その最後の一言が、非常に後味の悪いものだった。

「私、また犬が飼いたい」

えぇ〜〜〜〜っ!?

……なにそれ?

ずっと妹のように思ってたんじゃないの?
ただの「犬」としか見てなかったわけ?

マリモ個人としての人格・存在を全否定するかのような一言。

これはなんだ?
ひょっとして、ブラックユーモアなのか?

犬は所詮「犬」でしかなく、家族でも友達でもない。
犬を飼うのは結局、人間のエゴに過ぎない。

……そういう皮肉をこめたオチなんだろうか。

だとしたら、なかなかよくできていると思う。
わざとらしく感動を盛り上げておいて、最後にこのオチ。
少なからず衝撃的だった。

アマゾンのレビューを見ると、みんな「泣けた」「感動した」と言ってるから、たぶん違うんだろうけど。

マリモ編は犬飼ったことある人は必ず泣けます…


どこにあんだけ涙が有るのか分からない位泣いたよ。なんせ周りの客が、映画が終わっても立ち上がれないなんて初めて見たよ。
俺は、ねえマリモ一本だけでこの代金払える。


ちなみに泣けたのは、他の皆さんも書いている通り『まりも』のお話。知人でこれを見た人全員が泣いたという、まさに『ズルイ話』である。


特に「マリモ」は、犬好きでなくてもぜひ見るといいと思います。「ペットを亡くしたことを映像化したお涙頂戴もの」というレベルではなく、犬と過ごしたかけがえのない日々がさりげない映像と音楽で綴られており、「犬と暮らすことは人生そのもの」ということが感じられます。犬と少女それぞれの、やさしい気持ちに感動しました。


映画自体に批判的な人でさえ、「マリモには泣いた」とか言ってる。
こんなにも世間と感覚が乖離するのは参るなぁ……。

ねえ、マリモねえ、マリモ
(2005/03)
さかざき ちはる、やまだ けいた 他

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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

COMMENTS

犬を家族に迎えて、一緒に暮らしてみれば、なんとなく解ると思うよ。
俺も子供の頃から一緒に犬と兄弟のように暮らして、中学の頃に
病気で死んでしまったけど、10年余りとても濃い時間を犬と過ごしました。
最後は安楽死させるかどうかで家族会議までして、結局死ぬまで見届けた。
死なれた後は後悔しか残らなかったし、やっぱり犬なんて飼わなければ・・
とか思った。映画を見て、俺も泣いたクチです。思い出しちゃってダメだ。
犬は犬でしかないだの、人間のエゴだの言われるとカチンとくるけど、
この映画の最後の「私、また犬が飼いたい」という言葉。これは、
くだらない皮肉だとかじゃなくて、もっと深いメッセージが込められていると
思う。ただ、犬と生活を共にして、一つの命を最後まで見届けた人にしか、
本意は伝わってこないかもしれないけど。

>通りすがり。
「深いメッセージ」ってなんですかね?
例えば妹が死んだとき、「私、また妹が欲しい」って言いますかね?

>例えば妹が死んだとき、「私、また妹が欲しい」って言いますかね?
いや、何か出発点がそもそも違う例えになってる気がします。

私はこの映画も観てないし、犬も飼った事ないから説得力ないかも知れないけど。
大失恋したけど、私また恋がしたい、とか
伴侶を亡くしたけど、それを乗り越えて数年後に再婚するとか
子供を亡くした母が次の子を授かったときの心境とか
そっちの心境だと思ったけど。喪失と再生の話系?
使い捨ての代用品という意味じゃないんじゃないかと。
マリモが"私"に教えてくれた大切な事を次の世代に繋いで行くとか。

>一つの命を最後まで見届けた人にしか、
本意は伝わってこないかもしれないけど。

というのも少し大げさじゃないかな。
この感情は別に犬は関係ない普遍系の話だと思う。

通りすがりで生意気言ってすみません。

(通りすがりさんとは別人です。)

はぁー

ひねくれてるね
犬は家族だから犬を飼うでいいだろ〜?

犬は家族だから犬を飼う?
長い時間生活を共にする中で家族になってくんじゃないの?

映画を観てないので勘違いになるかもしれませんが...
愛犬が死んで辛くて「犬を飼わなければ良かった」が最後に海に来て色々楽しかった事を思い出して「また飼いたい」って思えたっていう事であって、死んだから次、また代わりの犬を飼いたいっていう意味では無いとyoutubeを見て感じました。

愛犬の死に直面したとき、「犬を飼わなきゃよかった」「もうこんなつらい目はあいたくない、犬は飼いたくない。」と自分も思ったけど、そんな私にそんな事思ったら天国にいる愛犬が悲しむよ、って母が言ってくれました。

何年かして新しくまた子犬が家族の一員になってから家が賑やかになり、前の犬の子供の頃の話なんかも思い出話で話すようになって、今は前の犬との楽しかった思い出をより大切に思えるようになりました。あと、今の犬も最後のときが来るまでいっぱい可愛がって幸せにしてあげたいなって思います。

うまく言葉にできないし、人それぞれ考えはあるだろうけど、私は最後の時を看取って辛い思いをした飼い主さんでもやっぱり犬が大好きな人だったらまた犬が飼いたいって思うと思います。

長々と通りすがりなのにごめんなさい。

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